20220220

茶店Macの電源を入れ、いざ文字と向き合おうとすると頭から浮かんでいた言葉も文字ももやがかかったかのように見えなくなってくる。日々、何かを常に思考している自分なはずなのに、言語化どころか感情の全てが見えない何かに支配されてしまったかの様な気持ちになる。

ここ最近の日曜日の昼間は大体喫茶にいる。翌日の事や自分の時間を守るには、喫茶は最適だと思う。引っ越しをして、最寄り駅が大きく、それなりの規模感を持つ中で人気の少ない喫茶があるというのは不思議だ。隠れたエスカレーターを上がって2階にあるこの喫茶は騒がしくなく、窓の近くの席に座るとこの街の動きを少しだけ俯瞰した様な気持ちで見られるから何だか楽しい。

この1週間、誰にも会えていないなとふと感じた。別に会わなくてもやっていける、とも思うけど、ふと振り返ると誰にも会えていない事を知る。会いたい人ってそもそも、というのもあるけれど。基本、一人行動が多い。買い物も映画も、美術館に行くのも、自分の思考を遮りたくないというのが本音だ。

以前に映画を観る事は一度誰かと行くのも良いかな、と思った。しかしそれも自分にとっては難しい事のようで、隣に座っている知人を多少なりとも気にしてしまう癖があるし、観終わった直後の感想交換会の様なものが苦しい。自分は感想がまとまるまで何度も自分の中で作品を反芻しては纏まりを得ていくタイプだと思っているので、感想を直後に聞かれても何も返せない・・部分がある。だから、苦しいのだと思う。人と何か同じものを観る事が。