202104

4月。生活が忙殺されていく、といった言葉がこれ程に合う時期はないと思う。

3月は突然の辞令から私自身を含む人事異動ですっかりとこの2年間で築いてきた関係がリセットされてしまった。

東京都内で営業をしているはずの3年目が、突然の地方だ。しかも担当県は私一人で持たなければならない。

慣れない特急乗車、慣れない運転、慣れない出張。全て初めてだ。

元々遠くに出るのは好きだが、仕事となればそれもまた別の話である。何もかもが時間の拘束の中で動いている。

こういう時、一人でいる時間が好きな自分ですら何だか人恋しさというか、寂しさを覚える。業務の事しか話さない日々というのは決して一人の時間だとしても心地良くはない。

予想以上に出張が過労になる事を知る。恐らく新しい環境や行動に慣れていないからなのだろうが、今週は身体の節々に疲労が蓄積されていた。

漸くして迎えた休日も、何だかんだで引っ越しをしようと物件探しに早朝から都内に向かった。出張するにあたって、なるべく特急に乗る時間だけにしていきたいから、東京の郊外だとしても近いところに住もう、と。

何だかんだで私生活すら会社の事情に支配されている、そう思うと居心地は非常に悪いのだが、東京郊外とはいえど近くに住まいを持つという事は好機なのかもしれない。地元駅とは比べ物にならない程施設も、機能も充実しているし、一人暮らしを始めたとしても困る事はないだろう。

そんな自分は今、渋谷のカフェで物件探しと作品撮りの合間にこうして駆け足でブログを書いている。とにかく思いついた事を書き留める。あまり文体がどうとか、構成がどうとか、いつもみたいに考えている暇はない。時間がある時に書けば良いのだろうが、思いついた時にそのままに書き留めるのも大切だろう。それに明日もまた編集作業が溜まってはそれに明け暮れる日々だ。若干納期が迫ってきている事を除けば、割と生活は双方で充実しているのではないだろうか。ただ、こういう時に限って身体を壊しやすいので、そろそろ丸一日何も考えない日を作らないといけないような気もする。

平日の仕事を言い訳に、休日の仕事の言い訳をしたくはない、と精神的には思っているのだが、思いの外先に述べた出張が身体に鞭を打っている。早く慣れたいし、早く一人で担当しきれる様に捌いていきたい。きっとそう思えた頃にはまた異動するのだろうが。

ただ、こうして休日は都内で仕事もできている。幸いにも異動は東京本社内の部署異動に落ち着いている。何だかんだで東京が自分の生活の中心になっている。いつからか。東京を本当に離れる時が来たとしたら、それこそが人生を考え直す時期なのだろう。