短編トリップをしよう

大体ブログを書くときは、決まってスターバックスか、タリーズのようなカフェが多い。ブログを書くのは時間に余裕があるときというわけではなく、パソコンを開いて作業をしないといけないときに現実逃避の手段として用いられるからである。要するにブログを書く時間というものは本来存在していないものであり、悪だ。だが、罪悪感は生まれない。

某セカンドウェーブのコーヒーが「まずい」とよく耳にする。よく耳にするのだが、「そんなに?」と思っていた。かつては。かつての話である。だが近頃、これまでトールサイズのドリップコーヒーをワンモアコーヒーを他人に推奨するくらいには好み、嗜んでいた私が、どうもショートサイズのそれすら飲めないのである。「某店のコーヒーはまずい」という誤認識(?)を自然のうちに刷り込まれたのだろうか。今も実は飲みながら、味をしっかりと確認しながら、これを書いているのだが。。。今日も残して罪悪感をテイクアウトしてしまいそうだ。残り物。

そんな近頃の先述の思いと、雰囲気に耽りたいという思いから純喫茶巡りを始めた。純喫茶。それぞれに共通する定義はないだろう。どこもオリジナリティ溢れた空間、私が生まれる前の世界にトリップするような感覚に陥ることのできる、健全なドラッグである。いつの日からか新しいものよりも、私は生まれる前の世界に興味を抱くようになっていたし、(特に文学においては新刊など一切興味がなく、近頃読むのは三島文学が多い)なんとなく世間から乖離し始めていることは自覚している。でも、これほど興味をそそられる空間、世界観はないのだ。

せっかくここまで、純喫茶への愛を語っただし、幾つか紹介をしていきたい。ぜひ純喫茶には一人で赴き、一人で酔いしれていただきたい。「どこにいくかより、だれといくか」ではなく、「だれといくより、どこにいくか」なので。自論。推奨。

 

名曲喫茶ライオン  http://lion.main.jp/

渋谷道玄坂を進み、商店街からラブホテル街を抜けると現れる。名前からもわかるように、店内は巨大な立体音響からどこかで聴いたことのあるようなクラシックの名曲が鳴り響いている。

店内は私語、撮影厳禁とその独特の世界観を守り抜いている。少しだけ初めて訪れた際には戸惑うかもしれないが、空いている席に座れば店員がメニューを持ってきてくれる。

渋谷の喧騒から離れ、これこそが非現実トリップである。店内の雰囲気を文字でしか伝えられないこのもどかしさもまた一つこの喫茶の魅力であろうか。

クラシックが好きな人、また静かに個人の時間を過ごしたい人には是非ともお薦めしたい。

 

茶店には何かを集中させる魔力が在る。珈琲と空間に私たちは対価として支払っている。美味いのだ。理由はよくわからないが、素晴らしい空間に酔いながら飲む珈琲は格段と美味い。

今回はぼんやりと時間を使いながら、喫茶店紹介をした。忘備録として、シリーズ化しても良いだろう。次はバーか下北沢の料理屋を書こうかな。

雰囲気を知り、自分に酔う。そういう時間と日々がもっとあっても良いのではないかと、この世間に対して思うのだが。そんなにトリップ感覚に需要はないのだろうか。